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ソフトウェア・ファーストを読んでみた

最近は技術書ではなく、こういったビジネス書を中心に読んでどんな手法があるかを知り、
自社の事業に活かせるかどうかを検討したいためだ。

そこでネットを色々調べて見つけて気になったのがこの書籍である。
(ちょっと書籍名に惹かれた)

内容も個人的には興味があり、色々共感できるところもあり勉強になった。

とりあえず3章まで読み終えたので個人的に共感や勉強になった部分をつまんで紹介していければと思う。

以下、大きく分かれて5章で構成されている。
・ 1章:ソフトウェア・ファースト
・ 2章: IT・ネットの“20年戦争”に負けた日本の課題と光明
・ 3章:ソフトウェア・ファーストの実践に必要な変革
・ 4章:これからの「強い開発組織」を考える
・ 5章:ソフトウェア・ファーストなキャリアを築くには

1章:ソフトウェア・ファースト

1章はそれほど長くなかったので駆け足で読んでみた。

今と昔の開発手法の違いの説明がありつつ、なるほどなと感じながらも改めて時代の変化とともに開発手法も変化をさせていくべきだなと感じた。
そして、書籍名である「ソフトウェア・ファースト」とはについて以下のように記載されていた。

IT(とそれを構成するソフトウェア)活用を核と事業やプロダクト開発を進めていくという考え方です。
決してソフトウェアがすべてということではありません。
ソフトウェアは一つの手段です。

出典:ソフトウェア・ファースト

上記記載のようにソフトウェア・ファーストとは開発手法とかではなく事業を変革するための考え方であるようだ。

そして、ソフトウェアファーストを実践するためには、ソフトウェア技術を理解し活用できる人材が必要だとうことが述べられている。

自身の会社でもエンジニアの割合は多いが上層は営業サイドの割合が多いので、今後何かしらの方法でソフトウェア技術についての勉強会などを実施していきたいと感じた。

2章: IT・ネットの“20年戦争”に負けた日本の課題と光明

2章については日本のシステム開発の歴史的な背景であったりSierの現状、海外とのソフトウェア開発に対する考え方の違い、モノづくりとソフトウェア開発との違いなどが挙げられていた。

特に海外とのソフトウェア開発に対する考え方の違いは確かにそうだなと感じることができた。

また、Sierの契約形態の多くが工数と人月ベースになっていて工数と人月が増えるほど収益が上がるビジネスモデルという内容には、SESと同じような仕組みであるんだなと感じた。

3章:ソフトウェア・ファーストの実践に必要な変革

ここからやっと面白くなってきます。(1章と2章が全く面白くないという意味ではありません。。)

ではDXの本質とは何か?

それはIT活用を手の内化することだそうだ。

DXの本質はIT活用を「手の内化」すること

出典:ソフトウェア・ファースト

これはつまり事業会社でシステムを内製化するということです。

私が開発に携わってきた事業会社さんでも内製化を進めている会社様はいくつもおり、結局最終的には業務委託や下請けで入っていた会社さんは撤退を余儀なくされてしまう。

私も業務委託で渡り歩いてきたいので内製化により人数縮小などで現場を退いた経験はありますが、今はまだ私が所属している会社は小さくSESの方の収益の方が大きいが、
それでも自社でサービスを開発して少しづつ事業をシフトしていけるように活動している。

このITの手の内化は今後の自分の会社での方向性の参考になりそうだと感じた。

経営者には、まずテクノロジーへの理解を深めてほしいと思います。

出典:ソフトウェア・ファースト

DXを進めていくためにはまずは経営者にテクノロジーについての理解を深めてもらうこと、
それを行うには自身の会社にITサービスがあるならそれを触ってみたり、
または外部のサービスでもよいので気になったものや家族が使っているサービスを試しに触ってみるとのこと。

プロダクトアウトは悪か

出典:ソフトウェア・ファースト

よく「Webサービスの企画開発」についてネットで色々探してみると、
失敗するケースに「自分の作りたいものを作ってしまった」みたいな内容が書いてあり、しっかりと世の中の人が必要と感じているものを作るべきだという考えがあった。

しかし、必ずしも「自分の作りたいものを作ってしまった」ケースが間違っているわけではなく、
その後の検証がされずにサービスが運用されてしまうから失敗しているのだと思った。

しっかり検証を行い、それをプロダクトに反映して、さらに仮説を立てるところへ戻るサイクルをしっかりやっていけば、
そういったケースでも十分サービスとして成り立たせることができる可能性があるなと感じた。

話しにくいことこそ最初に決めるインセプションデッキ

出典:ソフトウェア・ファースト

スクラム手法の中でもこれがひと際いろんな書籍にでている確率が高いので、
改めて複数人でプロダクト開発に取り組むときは作成すべきだなと感じました。
これはアジャイル開発書籍には必ず出てきますね。

  1. 我々はなぜここにいるのか?
  2. エレベーターピッチ
  3. パッケージデザイン
  4. やらないことリスト
  5. 「ご近所さん」を探せ
  6. 解決案を描く
  7. 夜も眠れない問題
  8. 期間を見極める
  9. 何をあきらめるのか
  10. 何がどれだけ必要か

上記の10枚のスライドを作成することで、ミッションの再確認や迷いが発生したときの道しるべとなります。
カイゼンジャーニーではこれはプロジェクトの進行とともにアップデートしていくものだと書かれていた気がします。

最後に

とまあ、自分自身の備忘録を兼ねながらいくつか掻い摘んで書いてみました。
私自身エンジニアでありながらも会社運営に携わる身としてこの書籍は色々勉強になった。
あと4,5章あるので引き続き読んでいこうとおもう。
この本の内容を自分の会社にそのまま当てはめて上手くいくことはあり得ないが、どういう形でなら自分の会社に適用できるかを考えてみようと思う。

興味があったら是非読んでいただきたい1冊である。